産後によくあるヘアトラブルの1位と言ってもいいほど悩むのが『産後の抜け毛』
今回は産後の抜け毛についてのお話です。
今、絶賛抜けてます!
妊娠中で備えておきたい!
という方に参考になればうれしいです。
妊娠中に知らない人も多く、突然抜け初めてびっくり!
なんてこともよく聞きます。
産後の抜け毛の原因
髪の毛にはヘアサイクル(毛周期)がある
ヘアサイクル(毛周期)という言葉を聞いたことはありますか?
髪の毛には
・生えてくる時期(成長期)
・伸びるのが止まる時期(退行期)
・抜け始める時期(休止期)
というのがあります。
成長して、ある程度伸びるとその成長が終わり、自然と抜け落ちます。
そして、新しい髪の毛が生まれるということを繰り返しています。
ちなみに、髪の毛は1カ月で約1㎝伸びると言われています。
ひとつずつ説明していきますね。
成長期
髪の毛が作られて伸びていく時期です。
期間:男性3~5年 女性4~7年
毛髪全体の約85%~95%
退行期
髪の毛の成長が弱まる時期。
期間:2~3週間
毛髪全体の約1%~3%
休止期
髪の毛の成長が完全にストップする時期
期間:数か月
毛髪全体の約9%~14%
脱毛・新生
新しい髪の毛が生えてくるのと同時に、古い髪の毛が押し上げられて自然と抜け落ちていきます。
このように、髪の毛は成長サイクルがあります。
サイクルはホルモンバランスの影響で変化をしていきます。
次にホルモンバランスの変化によってどういったことが起きるのかお話していきますね。
ホルモンバランスによって毛周期が乱れてしまう
妊娠中からホルモンバランスは変化していきます。
髪の毛に影響を与えているホルモンは【女性ホルモン】です。
では、この女性ホルモンは妊娠中・産後とどう変化しているのか…。
妊娠中
妊娠中は女性ホルモンの影響によって、成長期を過ぎて抜けていくはずの髪の毛が成長し続けます。
そう、抜けずに伸びていくのです。
(と言っても、全部が抜けないわけではありません。抜ける髪の毛もあります。)
産後
産後はこの女性ホルモンのバランスが元に戻り始めます。
そうなると、生え続け留まっていた髪の毛が抜け始めていくのです。
これが産後の抜け毛。
この妊娠中に生え続けていた髪の毛が多いと抜け毛の量も多くなります。
抜け毛は、産後2~3カ月後に起こる
女性ホルモンのバランスは産後すぐ元に戻るわけではなく、少しずつ戻っていきます。
なので、抜け毛が始まるのも産後すぐではなく、産後2~3ヵ月後に起きることが多いですね。
抜け毛が落ち着くのは半年~1年後くらい
これは個人差がありますが、約半年~1年後くらいには落ち着いてきます。
1年経ってもまだ抜けていることもあります。
でも、必ず終わる日が来ますので、あまり深刻に悩まないでくださいね。
わたしの経験から言うと、授乳中は抜け毛は続いていた感じがします…。
抜け毛が治まると生えてくる髪の毛が気になる
「やっと抜け毛が落ち着いた…。
ん?なんか細い短い毛がピョンピョン生えてない??」
と気づく方もいるのではないでしょうか?
そう、次にやってくる悩みは【生えてきた髪の毛どうすればいいの問題!】
短い髪の毛が生えてきて目立つ
これも個人差があるのですが、比較的生えてきて目立つ場所があります。
①トップ(分け目など)
②生え際
大体この2箇所が多いです。
トップは結んだ時にピョンピョン飛び出してきます。
生え際は前髪が長い方が気になりやすく、産毛のような細い髪の毛が生えていることが多いです。
それぞれ、簡単な対処法をお伝えしますね。
対処法
スタイリング剤で抑えるor崩して目立たなくする
結んで飛び出てくる髪の毛はスタイリング剤で抑えることで目立ちにくくなります。
スタイリング剤はワックスでもいいですし、今は専用の物もあるので試してみてください。
マスカラみたいになっているので、トップのピョンピョンしているところを撫でるように付けるだけで押さえてくれます。
手も汚れないしベタベタもしないので使いやすいですよ。
もうひとつは、【崩す】というアレンジです。
ここ数年のヘアアレンジでは、ピシっとまとめるより崩してラフ感を出しているのが人気。
トップの髪の毛を引き出して作ることで短い毛が馴染んで目立ちにくくなります。
生え際は前髪を作る
前髪を作って上からかぶせることで、カバーする方法です。
前髪を作ってもいいよという方が対象になってしまいますが、今まで作ってなかった方もいい気分転換になるかもしれませんね。
前髪はどうしても作りたくない、似合わないという方にはちょっと難しいかもしれないです…。
弱い髪の毛なので、扱いには注意
生えてきた髪の毛って細くないですか?
産後は髪の毛にまだ栄養もちゃんと行き届いていないこともあり、生えてくる髪の毛が細いです。
なので、弱く・切れやすい傾向があります。
こすったり、引っ張ったりして外部刺激を与えない
弱いので、外からの刺激で切れてしまいます。
・強くブラッシングをしない
・無理に引っ張ったりしない
など、外からの刺激には気を付けましょう。
強い薬剤を使わない
これはどちらかというと施術をする美容師さん向けになってしまうことですね。
とくにブリーチ剤や縮毛矯正などの薬剤はパワーが強いことが多いので気を付けないと断毛してしまいます。
お客さんで行くときは、担当の美容師さんに産後の抜け毛で短い髪の毛があることを伝えてください。
実際わたしの働く店では産後で生えてきた髪の毛に対してはパワーを弱めたりしています。
(縮毛矯正の場合、癖がしっかり伸びないこともあるので、そのことはお伝えして納得してもらっています。)
ブリーチに関しては落ち着くまで控えてもらうか、ブリーチ剤のパワーを弱めます。
(こちらも弱めることでブリーチの抜け具合が変わるのでお伝えしておきます。)
気分転換に髪の毛を変えたいところですが、髪の毛の状態をみて美容師さんに判断してもらいましょう。
まれに短いまま伸びない髪の毛もある
ホルモンの影響なのか、ある一定の長さまで伸びたらそこでストップしてしまい、それ以上伸びない髪の毛がたまにあります。
これは全員に言えることではなく、ごく一部の方に起きます。
これに関してはわたしもまだ未知なことなので、改善するのかずっとこのままなのかわかりません。
先ほどの対処法でカバーできそうならやってみてください。
健康な髪の毛を生やしていくには生活習慣が大事
健康な髪の毛を生やしていくには栄養・睡眠・環境が大事です。
栄養
健康な髪の毛は身体の中から栄養を与えることも大切です。
タンパク質
髪の毛の主成分はタンパク質。
良質なたんぱく質と摂ることで健康な髪の毛は生えてきます。
手軽に摂れるのは大豆製品。
納豆やきなこなどがおすすめです。
タンパク質だけたくさん摂っても、ちゃんと吸収はされません。
他の栄養もしっかり摂ることできちんと吸収されます。
亜鉛
亜鉛も髪の毛の中にあります。
亜鉛が不足することで脱毛・薄毛になりやすくなります。
亜鉛を多く含む食材は
牡蠣・かずのこ・ひじき・のり・きなこ・味噌・豆腐など
ビタミンA・ビタミンB群
こちらも極端に不足すると脱毛が起こることがあります。
ビタミンAを多く含む食材は
うなぎ・にら・人参・かぼちゃ・肝油・緑黄食野菜など
ビタミンAは妊娠初期に摂りすぎるとお腹の赤ちゃんに影響があると言われているので、気を付けてくださいね。
ビタミンB群を多く含む食材は
納豆・レバー・セロリ・ほうれん草・こまつな
とくに必要な栄養素をあげましたが、いろんな栄養をバランスよく摂取することが大切になります。
睡眠
睡眠も大切。
睡眠不足もそうですが……。
ゴールデンタイムという言葉を聞いたことはありますか?
夜の22時~2時までの間が活発にホルモンの分泌が行われる時間帯だそうです。
お肌も同じなので、この時間にいい睡眠を取れるように心がけましょう。
といっても授乳中だったり、寝かしつけ後にやることがあったりするとなかなかそういうわけにもいかないですね…。
せめて、24時までには一度寝ることができるといいかもしれません。
難しければお昼寝で補うなどして、睡眠不足にならないようにしていきましょう。
頭皮環境
髪の毛は頭皮から生えています。
土台となる頭皮の環境が悪ければ、いくら栄養や睡眠をしっかりしても意味がありません。
よく例えるのが【畑】
ガチガチの固い土壌ではいくらいい肥料を与えても吸収されず、いい作物が育ちません。
それと同じでガチガチの固い頭皮では栄養が届かず、健康な髪の毛は生えてきません。
頭皮を柔らかくして血行をよくしてあげましょう。
毛穴に汚れが詰まっていると、蓋をしているようなものなので髪の毛が生えにくくなります。
毛穴のクレンジングやシャンプーブラシなどを使用し、きれいにしてあげましょう。
美容室でしてもらうヘッドスパではこの両方ができるので、リラックスも兼ねてやってみてもいいですね!
治まる日がくるので、あまり悩まないで。
産後の抜け毛は本当にびっくりするほど抜けます。
しかし、必ず終わる日はやってきます。
床に落ちていて、掃除してもまた落ちて…いたちごっこのようなこともあります。
髪の毛が長いとより目立ちやすいです。
どうしても気になるようなら、多い時期だけ短くしてしまうのも手です。
あまり気にせず生活し、ストレスを溜めないことも大切。
ストレスの影響で抜け毛が増えてしまうこともあります。
ちなみに、髪の毛は約10万本生えていて、1日で100本は抜けています。
と思うと少し気持ちも楽になるのでは??
上手に対処法を活用して、乗り切っていきましょう!
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